フクベノキ 巨大な果実にびっくり!

フクベノキの写真 出来事

先日、朝の散歩で近くの区民果樹園までいった時のことです。

あ、その前に、他の県ではどうか知りませんが、沖縄では字(あざ)のことを区と呼んだりします。字は市町村の中の一区画のことですね。

なので区民果樹園とは字で管理している果樹園のことですね。

で、私の住んでいるところには字、すなわち区で管理している果樹園があるわけですよ。

果樹園といっても、バナナの木がずら~と植えられていたり、マンゴーの木があったりするわけではありません。

実際に植えられている果樹は、シークワーサー、バナナ、レモン、アテモヤ、ピタンガなどの熱帯果樹のほか、本土でよくみられるカキやモモ、ウメなども植えられています。

で、先日、散歩している時に発見したのが、巨大な黄緑色の実。

「デカーっ!」

その大きさにちょっと笑ってしまいました。

最初、ザボンかとも思いましたが、表面がツルツルしててどーも違う。

近づいてみると、木の根元のプレートに「フクベノキ」と書いてあります。

初めて聞く名前です。

連れ合いの手を比べると、この通り

下から手で支えてみると、ずっしりと重い。

実は太い枝に直接生っています。枝の直径は5cmほどでしょうか。

このくらい太くないと、枝が折れてしまいますね。

と、いきなり連れ合いが、ブチッともぎ取ってしまいました。

「おいおい、勝手にとっていいのかよ」

「大丈夫、大丈夫。だって区民果樹園でしょ。私、区民だもん」

たまたま持っていたトートバッグに入れると、とっとと自宅へ持ち帰ってきたのでした。

持ち帰ったフクベノキの実は、測ってみると、直径は30cm弱、重さは5.5kgありました。

指を入れる穴を開ければボーリングの球になります、なりませんよ。

フクベノキの写真
ミカンと比べると、この通り

持ち帰ったのはいいものの、連れ合いはどうするつもりなのでしょう。

「うーん、これから考える」

おいおい、何も考えずに持ち帰ったのかよ…。

とりあえず、調べてみました。

フクベノキとは

科 名:ノウゼンカズラ科

学 名:Crescentia cujete

原 産:熱帯アメリカ・西インド諸島

熱帯の常緑高木で、花は幹から開花し、蛾やコウモリなどに花粉を運んでもらい実が付きます。果実は直径 20~30 ㎝程の球形で、原産地では約 50 ㎝になることもあります。

果皮は堅く、中南米では儀式や踊りに用いるマラカスなどの民族楽器の材料に利用されています。

ひょうたんの実で作られた器をフクベといい、そのフクベに似ていることからフクベノキと呼ばれています

海洋博公園 平成29年5月23日 プレスリリース より引用

なるほど。楽器とか器に加工できるのか。

さらに「フクベ」について調べてみると、次の3つの意味で使われていました。

1 ヒョウタンのこと。特に、その果実から作った容器

2 ユウガオの変種。果実は苦味が強く、果皮が堅い。容器にし、また観賞用。まるゆうがお

3 ユウガオの果実

ヒョウタンとユウガオは元々は同一種ですが、ヒョウタンの苦味の少ない品種が食用のものとして分化、選別されたものがユウガオと呼ばれているそうです。

ユウガオの実の果肉を薄く剥いで干したものがカンピョウ(干瓢)ですね。

フクベとは、ヒョウタンのことだったり、その果実から作った器だったり、ユウガオの変種の名前だったり、またその果実から作ったり器だったり、さらにユウガオの果実のことだったり…、調べているうちになんか意味が分からなくなってしまったぞー!

わが家にも(器の)フクベがありました

下の柄杓は、ヒョウタンをくびれたところから切ってさらに縦半分に切り、
海で拾った流木の柄を太目のテグスで巻いて取り付けて作りました。特に使いみちはありません。

ところで、我が家にも、ヒョウタンから作った器としてのフクベがありました。

果肉を取り出して乾燥させたヒョウタンを2個、連れ合いがどこからかもらってきたらしいのですが、そのうちの1個から、私が柄杓(ひしゃく)を作りました。

今回手に入れたフクベノキの果実を使って、いずれ何か作ってみようと企んでいるところです。