もしスズメバチを見たことがない人が、「スズメバチ」とい名前を聞いたら、どのようなイメージを持つでしょうか。スズメのように可愛いハチ? スズメのようにチョンチョン動き回るハチ?
スズメのイメージとはかけ離れたスズメバチ
ご存じのようにスズメバチはスズメのように可愛くもありませんし、チョンチョン動きまわるハチでもありません。「スズメ」のイメージとはかけ離れた狂暴な顔つきと性格ですし、時には人の命を奪うほどの強力な毒を持っているのです。統計によると、日本では毒蛇にかまれたり、クマに襲われたりして亡くなる人よりも、スズメバチに刺されて亡くなる人の方が多いとか。
攻撃性も非常に高く、中に幼虫や卵がいる時期に、巣に近づこうものなら、集団で攻撃してきます。私も車で林道を走っていて、たまたまスズメバチの巣がある木の下を通りかかったら、ワラワラと出てきたスズメバチの集団に囲まれた経験があります。車だったからよかったものの、もしバイクや自転車、あるいは徒歩だったら、と考えると全身がチクチクしてきました。
名前の続きですが、ちなみに、「スズメ」が名前に入っている生き物としてスズメダイ、スズメガなどがいますが、スズメダイはスズメのように可愛い目をしていることから、スズメガはスズメのように活発に飛び回ることから名づけられたようです。どちらも、名前から姿や行動がイメージできますね。
一方、スズメバチの名の由来は、スズメくらいの大きさのハチだからという説と巣の模様がスズメの体の模様に似ているからという2つの説があるようです
それなりの理由があるようですが、私としてはもっと狂暴なイメージが沸く名前にしてほしかった。例えばオニバチとかジゴクバチとかオオドクバチとか。スズメバチ自身も「スズメ」では納得していないのではないでしょうか。もしかしたら、それを根に持って人を襲うのかもしれません。
スズメバチに出会ったら口笛を吹く?
子どもの頃、クワガタヤカブトムシをとりに山へ行くと、必ずスズメバチに遭遇したものです。クワガタやカブトと同じように木の蜜を吸いに来ているんですね。クワガタやカブトは捕まえたいけど、スズメバチがそばにいて近づけないのですが、狂暴なスズメバチもどういうわけかクワガタやカブトに対しては攻撃するところを見たことがありません。それどころか、追い払われてすごすごと飛び去るシーンを良く見かけました。
ただ、飛び去っても油断はできません。追い払われた腹いせかどうか知りませんが、こちらに向かってくることがあります。
そんな時、一緒にいた上級生から「しゃがみこんで口笛を吹け」とよく言われました。今から考えると、スズメバチが向かってくるという緊張状態の中ではなかなか口笛を吹くことはできません。つまり、口笛を吹くためにはまず心を落ち着ける必要があるわけで、しゃがみこんで口笛が吹けるくらい落ち着いてじっとしていれば、スズメバチが襲ってくることはない、ということだったのではないでしょうか。
幸いにも、これまでスズメバチに刺されることなく生きてこられたのは、「しゃがみこんで口笛を吹け」と教えてくれた上級生のお陰です。
オオスズメバチからダシをとるハチ汁
ところで宮崎県の椎葉村や諸塚村には「はち汁」という郷土料理がありますが、なんとそのダシにはオオスズメバチの幼虫やさなぎを使うそうです。もちろん幼虫やさなぎは巣の中にしかいませんから、巣を探して取り出すわけです。古くから「秋のレジャー」として、蜂の子とりが伝わっているそうですが、・・・・命がけのレジャーです。
スズメバチウインナーを作ってみた
スズメバチ・ウインナーを食べるには命がけの準備は必要ありませんので。
材料
使った材料は次のとおりです。
- 胴体 → ウインナー
- 羽、触覚、針 → ニンジン
- 目、腹部の縞模様 → 海苔
- 足 → ベビースターラーメン
作り方
ポイントは、ウインナーを3つに切って頭部、胸部、腹部の形にし、パスタ麺でつなぐというところでしょうか。腹部と胸部になる切断面の角は、野菜の面取りの要領で削りとります。海苔の目はやや楕円形にして吊り目ぎみにすると狂暴な顔つきになります。
もう一つ、ベビースターラーメンは昆虫の足としてよく使います。ただし、時間がたつとウインナーに挿した部分がフニャフニャになるので、お昼に息子が食べようとして持ち上げるとポロリととれてしまうこともあるようです。
キャラクター・ウインナーというよりは、かなり本物っぽくなりますので、小さな子どものお弁当にはちょっと不向きです。
というわけで、スズメバチ(ウインナー)のダシの効いたスズメバチランチはいかがでしょうか。
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